FishTech - Photographs of Fishing Techniques −漁業技術の画像集「FishTech」−
by Emeritus Prof. Hiroshi Maeda, Fisheries College, Shimonoseki, Japan in collaboration with Asst. Prof. Koichi Fukada, Fisheries College, Shimonoseki, Japan
[著] 水産大学校名誉教授・理学博士 前田弘 [協力] 水産大学校助教授 深田耕一

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彦島(南風泊)における
新型底曳網漁船



 下関市における底曳網は、主に5トン以下のエビ漕網で、彦島漁協と一部はその対岸の下関漁協を根拠とする。

 ここに示す船は南風泊で見られた。この漁協は下関市の中でも最も積極的な漁協で、棒受網を主要漁法とし、 少数のエビ漕漁船が見られる。

No.1
[No.1: ft_image_15_25/image001.jpg]

これは、この漁港最大の漁船であり、この地方に見られるエビ漕漁船の3倍以上の大きさでる。船首から1/3の ところに操舵室があり、そのそぐ後に大きなドラムがある。船尾には網(コッドエンド部)を吊上げる櫓がある。 これらの基本構造はエビ漕網と同じであるが、エビ漕網に不可欠なビームが見られない。
No.2
[No.2: ft_image_15_25/image003.jpg]

No.3
[No.3: ft_image_15_25/image005.jpg]

 網を扱う部分全般の構造を分かりやすくするために、船尾からの写真をNo2とNo.3に示す。

 船尾にはローラーがあり、網は船尾から揚げられ、一部は左右に分けてドラムに巻かれる。袖網と身網は 甲板に広げられる。この部分と櫓から下がっているコッドエンドの背網には水色のモノフィラメントの網が使われる。 これは沿岸底曳網で普通に見られる習慣である。

  右舷船尾には白とオレンジ色のブイが見られる。これらから、最も考え易いのは「かけまわし」である。 しかし、かけまわしには片舷でも数キロメートルの曳索が必要である。その収納場所がわからない。 操舵室の前が考えられるが、No.1の写真を拡大しても見当たらないし、No.2-No.4によれば、操舵室と舷側の 間は閉ざされているので、操舵室の前は使えない。

No.4
[No.4: ft_image_15_25/image007.jpg]

 ヘッドロープの浮子は少ない。グランドロープはドラムに巻かれている。

No.5
[No.5: ft_image_15_25/image009.jpg]

 後部の櫓の基部を示す。左のドラムはコッドエンドを吊上げるためで、右のドラムは網を扱うためである。 このドラムは前後方向に動く。

No.6
[No.6: ft_image_15_25/image011.jpg]

 油圧化が進んでいるので、3人で扱える。技術的には、付近において見られる底曳網漁船に比べて格段と 進歩しているが、その後、この漁協や近隣の漁協でこの型の漁船はほとんど増えていないので、社会・経済情勢に 適しているとみなせない。

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