FishTech - Photographs of Fishing Techniques −漁業技術の画像集「FishTech」−
by Emeritus Prof. Hiroshi Maeda, Fisheries College, Shimonoseki, Japan in collaboration with Asst. Prof. Koichi Fukada, Fisheries College, Shimonoseki, Japan
[著] 水産大学校名誉教授・理学博士 前田弘 [協力] 水産大学校助教授 深田耕一

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スリミ工船のプラント



 北洋におけるフィッシミール船団は、1960年代の初めまで、以東底曳船と以西底曳船を用い、浅い漁場に棲む コガネガレイを原料としていた。しかし、この魚種が減少したので、一部の船団では原料をスケトウダラに変えた。 他方、冷凍スリミの技術が開発され、1970年代の初めには5,000トン級の工船式スリミトロール船が建造される ようになった。当初は、漁獲が多く、ファイル「スリミ工船における漁労作業」のNo.38に示すような漁獲を 揚げることは容易であった。常に鮮度のよい原料を使うようにするために、魚溜に原料魚が残っている限りは スリミの生産を続ける一方で探魚を続け、原料が減ると漁獲をするという方式で十分な原料を確保できた。

 スリミプラントに必要とする各機械の能力を考え、最適の台数の組合せを算出し、それらを配置した処理甲板 の大きさの船を考えると5,000トン級になるというのが、この大きさの船を建造した基本な考え方であった。 この考え方によると、原料処理能力は1日当たり約200トンになる。しかし、その後、処理能力と漁獲能力の 関係が逆転した。

 工船式スリミトロール船は、大手の水産会社における稼ぎの筆頭であった。漁期は周年に渡り、入港しても 荷役と整備が終わると直ちに出港した。また、装置は入港する度毎に改装されていた。したがって、工船式 スリミトロール船を見学することは好まれず、ことにスリミプランドは社内でも限られた人しか入れず、 写真を撮ることは全く考えられなかった。しかし、関係各国によって200浬漁業専管水域の体制が確立された頃 から情勢は変わりはじめた。

 ここに示す写真は、大手の傍系会社がもっていた工船式スリミトロール船を廃船にする前に、造船所の岸壁 に係船中に撮影したものである。したがって、造船所の管理人から、プラントについて簡単な説明しか 受けられなかった。また、廃船前にある程度清掃されていたものの、各所に錆が浮き始めていた。

 専門外なので、写真をほぼ魚の流れに従って並べ、説明は省略した。それぞれの装置の呼び方は、工船が 所属する会社やメーカによって違うだろう。

No.1
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No.2
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自動制御盤の写真である。別名グループコントローラと呼ばれるように、ほとんどの装置がここで制御される。

 スリミプラントは年々改良され、廃船になる数年前には、数億円を投じて改装され、ほとんど完全に 自動化された船があった。

No.3
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No.4
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No.5
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No.6
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 われわれは低緯度海域における漁獲になれている。低緯度海域では、多種類の魚が少量ずつ混ざって 漁獲されるのが特徴であり、漁獲物の処理はほとんど機械化されていなかった。しかし、ヨーロッパや北洋 を含む高緯度海域では、少数の魚種が多量漁獲される。また、棲む深度と地形によって分布する魚種が異なる。 深いところから網を揚げるのでゆっくり揚げると、ウキブクロの有無や体系によってコッドエンド内でも 漁獲は魚種ごとに分別される。したがって、北洋において冷凍魚の原料を漁獲する船尾式トロール船では、 すでに処理甲板の機械化は進んでいた。また、ヨーロッパ向けの冷凍魚を処理する北米や南米の加工場に おいても処理機械はすでに普及していた。したがって、スリミ工船のプラントに設置されている機械のうち、除鱗機、フィレーマシン等No.3から No.14までに写っている各処理機械の基本は、それらと大差ない。

    スリミ工船独特の処理機械はNo.15からNo.30までに示したものである。また、プラントの全容を示す 写真は撮れなかった。

No.7
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No.8
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除鱗機

No.9
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No.10
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No.11
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No.12
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No.13
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No.14
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フィレーマシン

 これらはスリミプラント独特のものでない。

No.15
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No.16
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採肉機

No.17
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No.18
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採卵機

 卵巣をとる。日本ではスケトウダラの卵巣は明太の原料となるので、特に採卵機が設けられる。

No.19
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No.20
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No.21
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スクリュープレス

 採肉機で取った魚肉を、ここで圧して、水分を除く。

No.22
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No.23
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No.24
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晒しタンク

   これは冷凍スリミを作る重要な過程の1つである。

 陸上のスリミ工場でスリミを作るには、魚肉を晒すために多量の水が必要である。しかし、原料の魚の鮮度が 高いとそれほど多量の水は必要でない。また、フイッシミールプラントや機関の排熱を利用した性能の良い 造水機が作られた。そのために、工船上において冷凍スリミの製造が可能になった。

No.25
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脱水機

No.26
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No.27
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No.28
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レファイナー

No.29
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No.30
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サイレントカッタ

 No.31からNo.34までは、冷凍魚を生産する大型船では普通の設備であり、スリミ工船独特の設備でない。

No.31
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フラットタンクフリーザー

No.32
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脱パン機

No.33
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No.34
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バインディングマシン

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