FishTech - Photographs of Fishing Techniques −漁業技術の画像集「FishTech」−
by Emeritus Prof. Hiroshi Maeda, Fisheries College, Shimonoseki, Japan in collaboration with Asst. Prof. Koichi Fukada, Fisheries College, Shimonoseki, Japan
[著] 水産大学校名誉教授・理学博士 前田弘 [協力] 水産大学校助教授 深田耕一

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アメリカ式マグロ巾着網漁船



 1960年代の後半から1970年代の前半にかけて、アメリカにおける巾着網船は、ターンテーブルを用いて投揚網する 方式からパワーブロック(No.1とNo.2において、長いデリックの先端に見られる大きな油圧滑車)を用いて揚網する 方式に変わり、ナイロン網地の開発と冷凍技術の進歩に支えられて、行動圏が大幅に拡大され、南米沖において マグロ類を漁獲するようになった。これが200浬問題に起源であるとされている。単船・昼間操業で、漁獲物は自船で 凍結して持って帰る。これによってアメリカはマグロ類の輸入国でなくなった。

 以下は練習船耕洋丸に依頼して撮影したアメリカ式マグロ巾着網漁船の写真である。

No.1
[No.1: ft_image_19_14/image001.jpg]

 一人ずつの船室は広いが、乗組員が少ないので、居住区は1層か2層に収まり、ですべて甲板上にある。その上面は 平坦で、探魚と投網作業を指示するための小型ヘリコプターが発着する(No.1でも見られるが、No.2では分かり やすい)。中央に高くて丈夫なマストがある。ソナー等の機器では探知距離が短いので、探魚は主にマストの上端に ある見張台から目視によって行われる。投揚網の指示もここから出される。ヘリコプターの発着の邪魔にならない ように、このマストには支索はない。その付根から丈夫で長いデリックが伸び、その先端にあるパワーブロックを 使って網は揚げられる。乗組員は高いパワーブロックから降りてくる網を広げて積み重ねるだけなので、少なくて すむ。しかし、揚網中の網の力は高い位置にかかる。しかも、チェーンでできている沈子綱とパースリングブライドル (No.5ではパースリングブライドルはブレードで作られている)が高い位置から降りてくるので、シケると揚網作業 は危険になる。

   船尾は斜めになっており、その上端にskiffが引き揚げられる。

No.2
[No.2: ft_image_19_14/image003.jpg]

No.3
[No.3: ft_image_19_14/image005.jpg]

   船尾から見た写真でskiffと網を示す。(左舷外側から撮影した)

No.4
[No.4: ft_image_19_14/image007.jpg]

 左舷外側から船尾を撮った写真である。軸が船首尾方向に走る2軸3ドラムのパースウインチとパースダビット ・網を示す。網は船に比べてあまり大きくない。

 左旋回しながら投網し、左舷中央で環締めをし、網は左舷船尾付近から揚げられる。右上に見られるように 環締め中に網に大きな力がかかるので、浮子は多い。

No.5
[No.5: ft_image_19_14/image009.jpg]

skiffとパースリングを示す。

No.6
[No.6: ft_image_19_14/image011.jpg]

 網で囲んだ魚群の行動を制御し舷側近くの網がまだ閉ざされていない部分から逃げないようにするために魚群を 追う。そのために数隻のスピードボートを搭載している。 左舷外側から斜め後方に向かって撮影した写真である。

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