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No.2
捕鯨全盛期の母船と比べると遥かに小さいが、戦後直ちに行われた小笠原捕鯨の母船には3,000トンの
第3天洋丸を用いたことを考えると、それよりも大きく、装備は遥かに充実している。
キャッチャーボートは大きくローリングをする。それを利用し、母船の船尾を右から左に通過中の、最も右に
傾いたときに曳鯨索を母船に渡すような微妙な操船がキャッチャーボートには要求され、母船の船尾構造も
それに合うように作られるが、この部分に関して、スタンガントリの下の左舷がわに部屋が作られた以外は、
スタンガントリ付近の構造も船尾式トロール船のままである(元来、船尾式トロール船の船尾と捕鯨母船は
良く似た構造であった)。
後部の鳥居型マストとその上端に見られる煙突には、船尾式トロール船の面影が残っている。
No.5
中央にある水色の台は鯨の重量を計るためである。
No.7からNo.11までは、1層下の処理甲板の写真である。船尾式トロール船の時代にもここで漁獲物の処理
をしていた。
No.8
No.9
No.10
No.11
この甲板も鯨油で汚れて滑りやすいので、すべて木造の仮設甲板を張ってある。
鯨肉ブロックはシュータからコンベア(両舷にあり、No.7では左側、No.8では右側)で送られるうちに、
肉質ごとの分けられる。やや高い位置を走るのが、そのコンベアである。処理甲板の作業員は、この写真では
コンベアから斜めに下りる支柱の間に並ぶ。
写真ではスノコかブルーの被いがかかっている位置が腰の高さである。
ここで成形された肉はNo.9のフラットタンクフリーザで凍結される。 No.10とNo.11は冷凍パンから製品
を外し、包装する設備で、ここの作業はほとんど機械化されている。
No.12以後はキャッチャーボートの写真である。
No.13
No.14
他のキャッチャーボートは捕鯨の全盛期に、当時としては十分の建造費と技術の蓄積を活かして建造され、
現在でも使われている。しかし、それらは船齢が30年を越えるので、2,000年に勇新丸が建造された。No.13を
No.15と比べれば分かるように、外形は従来からあった船とほとんど変わらないが、細部には新しい技術が取入
れられている。
キャッチャーボートの特徴は、高速で航走し、急旋回できるように、船の幅が狭く、船体が長いことである。
船橋の上(ハンティングブリッジ)には操業中に操船装置一式と鯨を捕捉しておくための鯨探機(音響探知機)
が備えられ、前のマストの上端に見張台があり、船首は立ちあがり船橋との間をガンナーズパッセージで
結ばれることである。(ガンナーズパッセージはNo.17に示す)
見張台の下にある滑車と、マストの下にある緩衝装置によって、鯨が引くために銛を結ぶロープにかかる衝撃は
緩和される。この機構は先の「捕鯨船」に記した。
従来型のキャッチャーボートでは、船首尾船上にマストがあるので、ガンナーズパッセージは直線でマストの
右か左を通る。どちら側を通るかは、捕鯨縮小前のキャッチャーボートを建造した会社によって異なる。勇新丸
のガンナーズパッセージは、途中で折れ曲がる。この曲がるあたりにマストはないが、船橋上から伸びるマストと
この部分の甲板下に、銛綱にかかる衝撃を緩和する装置のあることは変わりない。
なお、白い構造は外側にある多目的船のものである。
No.20
浮氷が多い海域で操業するので、予備のスクリューをデッキ上に置いてある。
No.22
No.23
No.25
No.27
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南氷洋捕鯨は、第2次世界大戦後の食糧難時代に、日本にとって動物タンパク質を確保する大切な産業であり、
大手水産会社にとっても採算性のよい最大の漁業部門であった。しかし、その後国際的に商業捕鯨は全面的に
禁止され、現在の日本では調査捕鯨として、その技術を残すだけとなった。このファイルはその船団の2,000年
における情況を残すためである。
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