FishTech - Photographs of Fishing Techniques −漁業技術の画像集「FishTech」−
by Emeritus Prof. Hiroshi Maeda, Fisheries College, Shimonoseki, Japan in collaboration with Asst. Prof. Koichi Fukada, Fisheries College, Shimonoseki, Japan
[著] 水産大学校名誉教授・理学博士 前田弘 [協力] 水産大学校助教授 深田耕一

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干潟漁業



 干潟における採集は、最も古くから行われていた漁法である。干潟はそれぞれ地元の漁協が管理し、組合員は ほぼ周年に渡ってアサリ等を採集する。泥混じりの砂地では、春先の大潮の干潮時には潮干狩りが行われる。 しかし、これは入漁料を払って行われるレジャーと見てよいだろう。

 No.1
[No.1: image11-12-001.jpg]

 No.1はその例である。しかし、これは岩礁における写真なので、必ずしも潮干狩りを代表していない。 むしろ、採集漁業の例といえるだろう。

 No.2からNo.24までは、柳川における干潟漁業の写真である。干潟で行われる採集漁業と澪筋で行われる漁業が 見られる。有明海では、独特の生物が食用にされるが、対象生物による漁法の細かな差までは、このファイルに 含めなかった。また、養殖用の資材や設備はこのファイルに含めなかった。

No.2
[No.2: image11-12-005.jpg]

No.3
[No.3: image11-12-007.jpg]

No.4
[No.4: image11-12-003.jpg]

No.5
[No.5: image11-12-009.jpg]

No.6
[No.6: image11-12-011.jpg]

 No.2からNo.6までは、干潟の上か澪筋で胸まで浸かって底棲動物を採集している。組合員による採集漁業と みなせるだろう。

 沿岸漁村では、アワビ・ウニ等の解禁日には、合図とともに組合員が一斉に採集にかかる方式が普通である。 しかし、ここでは干潟が広く分散して採集にあたっている。

No.7
[No.7: image11-12-013.jpg]

No.8
[No.8: image11-12-015.jpg]

No.9
[No.9: image11-12-017.jpg]

No.10
[No.10: image11-12-019.jpg]

No.11
[No.11: image11-12-021.jpg]

No.12
[No.12: image11-12-023.jpg]

No.13
[No.13: image11-12-025.jpg]

 No.7からNo.13までは、人力によるサデ網に関する写真である。

 No.7はサデ網を担いでいる写真である。この網は、泥橇等では運ばれない。1人で担いで運ばれる。

 竿の左は腹で受けとめる部分、右は泥の上を押される部分である。この写真は上から見下ろして撮影したので、 人物と網の大きさを比べられないが、網の大きさはNo.11とNo.12では分かりやすい。

 No.8は網を広げた様子である。画面上に向かって開き、棒の先を海底につけて浅瀬を押す。

 No.9は、その作業の様子を示す。

 No.10からNo.12までは、作業の終わりで、この順に網を揚げる。

 No.13は持物を入れる樽で、換え網が入っている。

 

 No.14
[No.14: image11-12-027.jpg]

 船着場の写真である。潮汐の干満の差が大きいことが、No.17までの写真からも分かる。最干潮時に近い状態の 写真である。潮が満ちてきても船が上がるように長い竿に繋がれている。

 干潟では貝類や有明海独特の食用底棲動物を掘っている。

No.15
[No.15: image11-12-029.jpg]

 四手網が見られる。干潮時なので網は揚がってしまっている。満潮時でも行けるように足場を組んである。

No.16
[No.16: image11-12-031.jpg]

 潮汐の干満の差が大きいので、船は長い竿の間にはさんである。

No.17
[No.17: image11-12-033.jpg]

 貝掻きである。潮が引いていない時でも、船上から使うように柄は長い。この下にも船があるが護岸の蔭になって 見えない。

No.18
[No.18: image11-12-035.jpg]

 船上に置かれた貝掻きの写真である。機関室の前には金網に入ったものを選別する篩がある。


No.B18

 No.18の部分拡大である。この篩は動力化されている可能性があるが、この写真からでは分からない。 この装置のもう1つの可能性はタイラギ用である。しかし、潜水器漁業に示したものと異なる。

No.19
[No.19: image11-12-039.jpg]

 船上には2統の貝掻きが見られる。いずれも柄が長い。2統ある理由について、柄が折れた時の予備の可能性が 考えられる。

No.20
[No.20: image11-12-041.jpg]

 貝掻きの拡大である。下端に爪が並ぶ。それを支える細い鉄ロッドを、入口の逆U字型の枠の端から柄にとってある。

No.21
[No.21: image11-12-043.jpg]

No.22
[No.22: image11-12-045.jpg]

干潟の澪筋の船着場に繋いである漁船の中にも漁具を扱う動力ウインチを備えたものがある。 枡網の袋網らしいものを載せているが、潮汐の干満の差が大きい地帯なので、近くに枡網のある可能性は少ない。 有明海には独特の漁具が残っているが、該当するものは考えられない。

No.23
[No.23: image11-12-047.png]

No.24
[No.24: image11-12-049.jpg]

 No.23は、底刺網漁船の写真である。No.24は、角度を変えて写した。

 潮汐の干満が大きいので、当然丈の低い底刺網しかない。上下2つの部分に分かれているように見えるが、 構造と操業法の詳細は、これらの写真から分からない。

 日本では普通は網を揚げる方の舷側に竹を渡して網の滑りをよくする。しかし、この船では、それが見当たらない。

 揚がってきた網は、船の中心線に沿った竿からでた短い枝の列に一定の長さ(多分1反ずつ)懸けられる。 この方式は隣りの八代海でも見られる。

 この枝の方向から考えると左舷から網を揚げる。これは櫓で漕ぐ和船時代の習慣である。九州西岸ではこの習慣が 残っている。

 動力化したネットホーラを備える。中心線にある逆L字型の支柱から下がったボールホーラである。揚網中は 左舷がわに振出される。

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