FishTech - Photographs of Fishing Techniques −漁業技術の画像集「FishTech」−
by Emeritus Prof. Hiroshi Maeda, Fisheries College, Shimonoseki, Japan in collaboration with Asst. Prof. Koichi Fukada, Fisheries College, Shimonoseki, Japan
[著] 水産大学校名誉教授・理学博士 前田弘 [協力] 水産大学校助教授 深田耕一

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イカ樽流し



先に、瀬付きのアジ等を対象とした樽流しについてファイル「樽流し」で記した。

 響灘沿岸とその隣接海区(山口県西岸と福岡県北岸)にはイカを対象ととした同様な漁法がある。

 これはNo.1からNo.3に示すように、上端にブイ、下端に錘をつけ、下のほうに約10から15本のイカ角を等間隔 につけた漁具を用いて行う。10から20組の漁具を、錘が辛うじて海底に接するように道糸の長さを調節して直線 に沿って設置する。この場合、先に記した瀬付きのアジを対象とした樽流しと異なり、瀬の位置は考えなくてよい。

 各樽は水平的には連結されず、自由に漂流するので、昼間操業である。投入後しばらくして揚げ、繰り返し投入する。 1人乗りである。揚縄作業はラインホーラに似た装置でおこなわれるが、その写真は撮っていない。

 No.1からNo.3はその漁具の写真である。漁獲は多いと考えられないが、この地方では、同じような大きさの漁船で、 夜間に集魚灯を使って手釣でイカを漁獲する。このイカは鮮度がよいので市価は高い。樽流しによって漁獲された イカも同様に扱われる。すなわち、量よりも質を狙った漁法とみなせる。

 隻数は漁協と季節によって、あるいは他の主要漁法の種類と漁期によって異なるが、これらの写真から分かるように、 新しい船を用い、比較的若手の組合員が乗組むので、これも主要漁法の一つとみなせるだろう。

 これらの写真では、一回に約20組を使うことが分かる。これは操舵・機関室の後の甲板を前に向けて撮った写真である。

 曳縄を併用することが分かる。写真上端中央の赤いコマのようなものは曳縄の漁具である。元来は巾着網の浮子を 切ったもので、長い竹竿から伸びる索に平面を前にして取りつけ、反対側から索を伸ばして擬餌がつけられる。 この抵抗によって竹が撓んだり伸びたりする。その右に見える赤いものが曳縄の潜行板に代わるか「飛行機」と 呼ばれるもので、ほぼ同様に使われる。

No.1
[No.1: image11-20-001.jpg]

No.2
[No.2: image11-20-003.jpg]

No.3
[No.3: image11-20-005.jpg]

 

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