FishTech - Photographs of Fishing Techniques −漁業技術の画像集「FishTech」−
by Emeritus Prof. Hiroshi Maeda, Fisheries College, Shimonoseki, Japan in collaboration with Asst. Prof. Koichi Fukada, Fisheries College, Shimonoseki, Japan
[著] 水産大学校名誉教授・理学博士 前田弘 [協力] 水産大学校助教授 深田耕一

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地曳網(観光)



 地曳網は、漁村における潜在余剰労働力を活用した漁法として、砂浜のあるほとんどの漁村で見られた。しかし、 潜在余剰労働力の減少と自然のまま残された砂浜の減少等のために、現在の日本の情勢にそぐわなくなり、 ほとんど消滅し、神事に関連ある行事と参加型観光漁業として残っているに過ぎない。

 この写真集は、消滅しつつある地曳網漁業を記録にとどめることを目的とし、下関市吉母で行われている 観光地曳網の写真を示す。

 観光漁業は、本来の漁業とみなせないが、漁村活性化の1つの在り方だろう。

No.1
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No.2
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 観光漁業に使われている地曳網の写真である。

 実際の漁業に使われていた地曳網の大きさは、漁場と砂浜の面積と集まる人数等によって決まるが、普通はこの数倍の 大きさで、網を投入してから揚網終了まで数時間かかる。しかし、観光漁業では集まる人数と実際に網を曳く力は 限られているし、ある程度の時間内に網を揚げ終わって魚を触らせなければ、参加者から飽きられてしまうので、 網の大きさは限られる。

 普通は数十人が必要であるが、観光漁業では網を曳くのは観光客で、漁協から出るのは老人と婦人の計5名である。

No.3
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 まず、漁労長が船を出し、潮の流れをたしかめ、合図の旗を振る。

No.4
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 それを合図に網船が出て行く。

No.5
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No.6
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 網船が身網を投入する。

No.7
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No.8
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No.9
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No.10
[No.10: image11-22-019.jpg]

 これら2隻の船が身網の残りと、左右の袖網と曳綱を投入しながら岸まで帰ってくる。

No.11
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 潮流や魚群の位置の関係で、袖網の長さが不足するときには、曳綱は継ぎ足される。曳綱はロープで、ところ どころに錘が付いている。

No.12
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No.13
[No.13: image11-22-025.jpg]

No.14
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 左の曳綱を曳く。

No.15
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 右の曳綱を曳く。

No.16
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No.17
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No.18
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No.19
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 次第に網が近づき、浮子の列で網の型が分かるようになると、網を曳いていた観客は興奮する。

No.20
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No.21
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 曳綱を止めると浮魚類は網目から逃げてしまう。しかし、網を止めないで曳きつづけることは観光客には 要求できないので、結果として、浮魚類はほとんど漁獲されない。

 ここで漁獲物を観客に渡して作業は終わる。

No.22
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No.23
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 使った網の整理がこれより始まる。

 網の最後に投入された部分から先に船に積み込まれる。各部分の仕立と大きさの概略が分かる。

 曳綱を載せる。

No.24
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 袖網を載せる。

No.25
[No.25: image11-22-049.png]

No.26
[No.26: image11-22-051.png]

 袖網を載せる。

No.27
[No.27: image11-22-053.jpg]

 身網を載せる。

No.28
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 身網を載せ終わる。

No.29
[No.29: image11-22-057.jpg]

 この作業が終わる頃には、観光客は興奮からさめて、海水浴を楽しんでいる。

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