FishTech - Photographs of Fishing Techniques −漁業技術の画像集「FishTech」−
by Emeritus Prof. Hiroshi Maeda, Fisheries College, Shimonoseki, Japan in collaboration with Asst. Prof. Koichi Fukada, Fisheries College, Shimonoseki, Japan
[著] 水産大学校名誉教授・理学博士 前田弘 [協力] 水産大学校助教授 深田耕一

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サンゴ網



 サンゴの成長は極めて遅い。そのため、この網は黒潮が洗う岬の先端付近の極く限られた地区において、 厳重な制限の下で許されている漁業である。したがって、それを見る機会はほとんどない。しかも、その操業を 見る機会があっても、海面を流している船しか見えないので、見過ごしてしまう。生産性が低く、環境破壊的な 漁法であり、近い将来全く違う近代漁法に変わるか、消滅してしまうだろう。

 土佐清水において撮影した写真をここに示す。

No.1
[No.1: image11-23-001.jpg]

 この船の左舷に示すように、漁具は鉄の丸棒を使ったビームに、人頭大の石を数個等間隔に付け、それぞれの下に 丈夫な網の切れ端を数枚ずつ重ねて付けたものである。約400mの荒い海底にこれを投げ入れ、数時間船を流す。 この漁具を引揚げると、折れたサンゴの骨格が網地に絡まって上がってくる。折れたサンゴの枝の内の、 どの程度が上がってくるのか疑問である。

 いずれにしても、このような技術を考え出した先人の努力には敬服したい。

 ROV以外の近代的電子機器を使ってもサンゴを探知することは困難であり、仮に探知できたとしても、黒潮流域 において、漁具を正確にその位置に持って行くためには解決しなければならない技術的な問題が数多く残されている。 それは技術的に可能であっても経済的に可能でなければならない。

 画面中央に立っている竿は曳縄用である。

No.2
[No.2: image11-23-003.jpg]

 2隻重なっているので分かりにくい。石の下に重ね合わされた網の切れ端は長い。この漁業が専業として存続して いるかどうか疑問である。この船は舳が長く瀬渡し船の特徴を備える。

No.3
[No.3: image11-23-005.jpg]

 曳索と石の大きさがわかる。引縄と兼業の可能性がある。

No.4
[No.4: image11-23-007.jpg]

 ビームは竹竿らしい。それを引き揚げるデリックが見られる。

No.5
[No.5: image11-23-009.jpg]

 左舷内側に、ビームにつける石と網片が見られる。曳索は、操業深度に比べてあまり太くない。釣漁業との兼業が 考えられる。

No.6
[No.6: image11-23-011.jpg]

 曳索の長さが分かる。南西諸島付近で深海投錨するこの大きさの船の錨綱にくらべると、曳索は短いようである。

No.7
[No.7: image11-23-013.jpg]

No.8
[No.8: image11-23-015.jpg]

No.9
[No.9: image11-23-017.jpg]

No.10
[No.10: image11-23-019.jpg]

 曳索の長さ・石の大きさ等が分かるが、それらに関することは、これまでに記した。

No.11
[No.11: image11-23-021.jpg]

No.12
[No.12: image11-23-023.jpg]

No.13
[No.13: image11-23-025.jpg]

 台湾船籍の漁船である。サンゴ船で、伊豆七島付近まで出漁するとのことであった。漁業に使う装備について 特徴がなく、判断できない。

 船体はジャンク型で船尾が著しく上がっている。

 

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